義父いわく、年間売上高約2,000万円。これで生活出来ると言うが、この売上2,000万円、皆さんはどの程度の面積と生産量をイメージするだろうか?
まず畑や田んぼの面積であるが、1反=10㌃=300坪、一町=1㌶=10反=100㌃=3,000坪となる。収穫高/面積は野菜の生産品目によって異なる。キャベツとトウモロコシはケース(箱)いう単位で出荷しているが、キャベツで大まかに400ケース/反、トウモロコシになると200~250ケース/反となる。
売上高/ケースであるが、これが非常に悩ましい。1ケースの売り上げ単価幅が非常に大きいからだ。農家で生計を立てようと考えている方はよく考えて欲しい。トウモロコシは季節モノ(夏だけ)であるため比較的価格は安定している。1,000円~1,600円といったところ(これでも価格幅は大きいと感じるが)だろうか。ところがキャベツになると1ケースあたり500円~1,500円となる。
500円~1,500円と記載したが、近年では1,000円を超える価格は殆ど無い。年間の平均、良い年で900円/ケース、基本的には800円/ケース程度かと考えられる。トウモロコシは夏場だけの収穫となり収穫量もさほど無いため、キャベツのみで年間の売上を試算してみる。2,000万円の売上高を計上しようと思えば、2,000万円÷800円=年間約25,000ケースの出荷が必要となる。
先述の通り、面積あたりの出荷量は400ケース/反となるため、農地の面積は62.5反必要。キャベツは年2回(頑張れば3回)収穫出来るので、1枚の畑で年2回収穫つまり62.5反の半分、最低でも30反(3町、3㌶)の農地面積が必要になる。
みなさんどうでしょうか??キャベツ農家であれば最低でも3町の農地が必要となります。
余談ですが、義父が農家を継いだころは日本はバブル真っ最中。キャベツ1ケースが6,000円で売れた年があったそうです。また年間通してキャベツが1ケース2,000円で売れた年が3年も続いたそうです。そりゃ、今の70歳前後の農家はみんな立派な家を建ててお金持ってますよね??
次回はキャベツを作るための農地についてもう少しリアルな話を・・・
つづく
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